龍谷大学
英語
目次
公募推薦入試・一般選抜入試
概観
大問 | 出題分野 | 解答箇所数 | 時間目安 |
---|---|---|---|
Ⅰ | 長文読解(長) | 15 | 30分 |
Ⅱ | 長文読解(短) | 5 | 15分 |
Ⅲ | 会話問題 | 10 | 10分 |
Ⅳ | 整序英作文 | 5 | 10分 |
2教科型公募推薦入試、一般入学試験、どちらも同じ形式であり、問題傾向に差はありません。
マークシート方式の試験であり、記述による解答はありません。
試験時間は70分です。
時間的にはそれほど厳しいわけではありませんが、時折大問ⅠやⅡでかなり長い文章や難解な文章が出題されることもあり、その時はある程度分からない問題に見切りをつけていかないと、大問ⅢやⅣで焦ってしまい何も考えられない、という事態になることがあるので要注意です。
大問Ⅲは易しいため差がつきにくく、大問Ⅳは文法対策の有無で全問正解も全問不正解もありうる大問なので、配点の大きい大問Ⅰと差がつきやすい大問Ⅳの出来が合否を分けると考えられます。
全体として見ると、長文読解を中心に据えながらも文法力や語彙力を問う問題も散りばめられており、やや読解力重視であるものの、英語の総合的な実力と点数が綺麗に比例しやすい、非常に良い問題です。
- Point
-
- 公募推薦と一般入試で傾向に差はない
- やや読解力重視
- 比較的オーソドックスな出題形式
問題傾向
Ⅰ 長文読解(長)
600〜800語程度の長文読解問題です。
問題によって英文の長さに幅があり、長さによっては読むスピードを上げる必要があるので、試験開始時に英文の長さを確認するのを忘れないようにしましょう。
設問は合計15問あり、出題形式としては次のようなものが代表的です。
- 段落ごとの内容一致
- 下線部の言い換え、説明
- 指示語の指示内容
- 空所補充
- 本文全体の内容一致
など、様々な角度から本文内容の理解度や文法力、語彙力を問うバランスの良い構成となっています。
いわゆる「変化球」のような問題はあまり見られず、英語の総合力を素直に問う良問だと言っていいでしょう。
Ⅱ 長文読解(短)
400〜500語程度の長文読解問題です。
設問は合計5問あり、そのほとんどが段落ごとの内容一致問題で、最後の1問が本文の表題(タイトル)を問う問題である場合が多いです。
様々な角度から英語の総合力を試す大問Ⅰに比べて、より本文内容の理解に特化した問題になっています。
Ⅲ 会話問題
A 短い会話文
短い会話文のうち一つの発言が抜けており、4つの選択肢からその空所を埋めるのに最も適当な発言を選ぶという、典型的な会話問題です。
設問は5問あり、会話特有の表現が正解になったり、一部ややこしい問題が混ざっている場合もありますが、会話問題としては標準的な難易度です。
B 長い会話文
長めの会話文の発言が5箇所抜けており、8つの選択肢からその空所を埋めるのに最も適当なものを選ぶという、こちらも典型的な会話問題です。
Aに比べると会話特有の表現が出てくることも少なく、内容も読み取りやすいことが多いです。
こちらも会話問題としては難易度は決して高くありません。
Ⅳ 整序英作文
与えられた日本語の文章に合うように8つの選択肢を並び替え、指定された部分に当てはまる選択肢1つを解答する形式の整序英作文問題です。
設問は5問あります。
おそらく、この大問を苦手としている受験生が多いのではないかと思います。
その原因として考えられるのは、選択肢が8つと多い(例えばセンター試験や近畿大学は6つ)ことに加え、与えられている日本語の文章と英文が、単なる直訳では素直に対応してくれないという点が挙げられます。
こういった理由から、十分な対策を講じない限り、高得点を取ることは難しい大問です。
対策
Ⅰ 長文読解(長)
600語の長文ならそれほど抵抗なく読める人も、800語の長文となると集中力やスピードの関係でうまく読みこなせない、ということは珍しくないと思います。
なので、やはり600語ではなく800語の方に焦点をあてて、普段から長文読解の演習を行いましょう。
また、本問は単なる長文の読解力だけを試す問題ではなく、文法力を問う問題も出題されます。
なので、文法を疎かにするとある程度の点数が天井となってしまう恐れがあるため、また、大問Ⅳのことを考えても、文法の学習も軽視すべきではありません。
Ⅱ 長文読解(短)
パラグラフごとの大意を問う問題がほとんどなので、必ずパラグラフを読み終えるごとに設問を確認するよう心がけましょう。
また、選択肢が日本語の場合も多く、この場合は本文中の特定箇所の構文把握力や和訳の力を問われているという側面もあるので、普段から和訳の訓練をしっかりとしておくことも重要です。
Ⅲ 会話問題
A 短い会話文
それほど難易度は高くないため、特別な対策を行うというよりは、過去問演習を通して形式に慣れていくことが重要です。
ただ確実に満点を狙いにいきたい人は、VintageやNext Stageなどでまとめられている会話表現をしっかりとおさえておくようにしましょう。
B 長い会話文
「時制」と「指示語」に着目する癖をつけましょう。
例えば、Did you …?という質問であれば答えの時制は原則過去形、複数形のものを指すのにitやthatは使われない、などに着目することができれば、選択肢が絞れることがよくあります。
また、必ずしも最初の空所から順に埋める必要はないということを忘れないようにしましょう。
分からない部分はとばして、後から、ある程度選択肢が減った状態で再び空所を見ると正解が導けることも少なくありません。
Ⅳ 整序英作文
上述したような理由から、十分な対策が必要となる大問です。
与えられている日本語の文章と英文が単なる直訳では素直に対応してくれないということから、通常の整序問題にもまして、主語と動詞の決定に特に気を使う必要があります。
日本語の文章における主語と動詞はどこになっているかを見定め、まずは英文全体のSVを決定し、その後、熟語表現などセットにできる選択肢をセットにして選択肢を減らしていく、という流れは通常の整序問題と同様です。
加えて、各設問、問題の狙い・出題者の意図は1つか多くとも2つのことがほとんどなので、その意図を見抜く練習を普段から意識して行う必要があります。