同志社女子大学
英語
目次
推薦入学試験S
概観
国際教養学科、英語英文学科以外
大問 | 出題分野 | 解答箇所数 | 時間目安 |
---|---|---|---|
Ⅰ-A | 長文読解(空所補充) | 25 | 35分 |
国際教養学科、英語英文学科
大問 | 出題分野 | 解答箇所数 | 時間目安 |
---|---|---|---|
Ⅰ-A | 長文読解(空所補充) | 25 | 30分 |
Ⅰ-B | 長文読解(内容一致、同意選択) | 10 | 20分 |
マークシート方式の試験であり、記述による解答はありません。
試験時間は2科目で90分なので、半分の45分が英語の試験時間としての一応の目安にはなります。
ただ、「国際教養学科、英語英文学科以外」に関しては、問題量からすると45分は少々時間をかけすぎで、選択科目のことも考えれば、理想は35分、遅くとも40分で解答を終えたいところです。
一方、「国際教養学科、英語英文学科」に関しては、理想は45分で解答を終えたいところですが、英文の長さや問題の難易度によっては難しい場合もでてくると思います。
ただ、英語と選択科目の配点差を考えれば、多少選択科目にかける時間が減ってでも英語は慎重に解答するべきです。
なので、概ね50分を目安として解答するのが良いでしょう。
Ⅰ-Aは全学科共通の問題となっており、国際教養学科と英語英文学科はそれに加えてⅠ-Bの解答も求められます。
この試験における特徴は、何と言ってもⅠ-Aの問題形式です。
後述する通り、25問全てが空所補充という特異な問題形式であり、生半可な対策では高得点は間違いなく望めません。
実際に取り組んでみるとよく分かるのですが、典型的な独立した4択の文法問題などは出題されていないものの、読解力だけを試す試験では到底なく、読解力に文法力、語彙力や文構造を把握する力、など、総合的な英語力を試す非常に良い問題です。
なので、「国際教養学科、英語英文学科以外」に関しては、読解力と文法力の両方をバランス良く試す出題と言っていいでしょう。
「国際教養学科、英語英文学科」に関しては、Ⅰ-Bでは主に読解力が試されていることを考慮すれば、全体的にはやや読解力重視の出題と言っていいでしょう。
- Point
-
- 「国際教養学科、英語英文学科以外」は35~40分が目安
- 「国際教養学科、英語英文学科」は45~50分が目安
- 徹底的な対策が必要
問題傾向
Ⅰ-A 長文読解(空所補充)
500語弱程度の長さの長文読解問題。
ただ、長文読解問題とはいうものの、通常の長文読解問題で見られるような出題形式とは大きく異なり、合計25問ある設問の全てが空所補充問題という特異な出題形式となっています。
それゆえ、単に読解力を試すだけの問題とは到底言えず、設問によって狙いは様々です。
- 本文内容の理解
- 文法・語法
- 語彙力
- イディオム
などを問う問題が散りばめられており、文法力を含む総合的な英語の力が試されています。
「500語弱程度」と聞くとそれほど長くないように感じますが、実際は、空所を埋めながら英文を読み進めていくことになるため、なかなか内容が頭に入ってこず、また、4択×25問で合計100個の選択肢を検討しなければならないため、かなり時間がかかります。
トピックとしてはそれほど変わったものは見られず一般的なものが多いですが、近年は「女性」に関わるトピックが比較的多くみられるため、「女性の偉人の伝記」や「ジェンダー論」などのトピックは優先的に学習しておいて損はないと思われます。
そもそも空所補充を苦手とする受験生が多いうえに、上述したようにここまで空所が多いと本文の意味を正確に理解することも難しいため、十分な対策なしでは全く歯が立たない可能性が高いです。
一方で、適切な対策を行える問題集はほぼ存在しないため、実際は数回の過去問演習のみで本番に挑まざるを得ないケースが非常に多く、問題の難易度や学部学科によって開きは大きいものの、受験者平均点が5割を下回ったり、合格者平均点でも6割を少し上回る程度、といったこともそれほど珍しくなく、多くの受験生が苦しんでいることがよく分かります。
Ⅰ-B 長文読解(内容一致、同意選択)
550語前後の長さの長文読解問題。
1が本文内容一致選択問題5問、2が同意語句選択問題5問、の合計10問となっています。
こちらはⅠ-Aとは異なり、非常に一般的な出題形式であり、読解力と語彙力に重点を置いた出題となっています。
一般入試の大問Ⅰと同じ出題形式です。
1の本文内容一致選択問題に少しややこしい選択肢が含まれることもありますが、2の語彙は基本的なものや、推測が必要な表現が出題されることもありますが比較的分かりやすいものが多く、全体的な難易度としては標準的と言っていいでしょう。
対策
Ⅰ-A 長文読解(空所補充)
上述したように、徹底的な対策が必要な一方で、適切な対策のできる問題集はほぼなく、過去問のみが唯一の実戦的な演習になってしまうと思います。
問題に取り組む際のポイントは、例えば、
Tom was so kind to everyone ( ) we liked him.
(so~that…でthatが正解)
こういった典型的な問題で明らかなように、空所の前後だけを見て判断するのではなく、きちんと空所を含む一文全体を見るように心がけましょう。
難易度や長さや出題傾向などがズレてしまうので最適とは言えませんが、あえて挙げるとすれば、関西大学の大問Ⅱが空所補充15問を含んだ長文読解問題となっており、演習に利用してもよいかもしれません。
また、実質「長文の中に入り込んだ単なる4択文法・語法問題」と見なせる問題も多く出題されるため、VintageやNext Stageといった文法書を一通りマスターしておくことが極めて重要です。
Ⅰ-B 長文読解(内容一致、同意選択)
上述したように、一般的な出題形式および難易度であり、特別な対策が求められるわけではありません。
ただそれだけに、正解率はかなり高いと予想されるため、1問か多くとも2問ミスではおさえたいところです。
そのために最も重要なことは、基本的な語彙力をしっかりとつけることです。
また、Ⅰ-Aや選択科目のことを考えれば、このⅠ-Bを素早く解けば解くほど有利になるので、英文をたくさん読み込み読解スピードを上げ、本問を15分で解くことを最終目標とするのもよいと思います。